老朽化した賃貸住宅の現状

鹿児島市内であちらこちらに見かける築38年以上経過したアパート・マンション。覗いてみると〒ポストにチラシがぎっしりと詰まり、いかにも手入れが届いていない建物が目につきます。
外観から見ると殆どの建物が、空室だらけの部屋にベランダに外れた網戸が散乱し窓のカーテンは外され、如何にも空室の様子。50%近い空き室が外からでも直に確認できる状態です。

01dadf4ca890498ed437c8a8e9c8bf1dc442fade68更に、何回かアパートの前をとうり掛かる時に、見受けられるのは入居している高齢者の姿。建物も老朽化しているが、入居者も高齢化している。入居中の女性の方にお話しを聞いてみると、もう25年近くこの部屋で一人暮らしだと言う。失礼ながらお年を聞くと80才という。身内の方は、このアパートに55才位の時に入居した時に保証人になってくれている息子が一人いるという。

(写真は記事とは関係ありません)

20年ほど東京での商社勤務だったが、現在は東南アジア勤務になっているらしい。
その方は、昨年病気をして民生委員により市へ連絡して貰い、現在は訪問介護をして貰っているとの事でした。「今後の事を考えると不安だらけですが息子も外国勤務だし、死ぬまでこの部屋で一人暮らすしかありません。一昨年の台風の時に屋根瓦と壁が落ちたので管理している不動産会社に連絡をして修理して貰ったので今は介護を受けながら住んでいます。」との返事が返ってきた。
管理不動産会社に尋ねてみて、いろいろお話をしている中で「もう少し、入居率を上げて入居者同士が交流し、安心して生活できるコミュニティを作る方法はないのでしょうか」と聞きますと、管理不動産会社「実は私共も困っているのです。東京都在住の80才過ぎの家主さんが病気になり、入院途中で認知症を患いアパートの管理への対応が出来なくなって、国外にいた息子さんが東京へ帰ってきて母である家主さんの介護をしているが、兄弟がいる為に相続対象資産の管理処分は単独では対応できない状態なのです。家賃管理だけは40年程させて貰っていますが、息子さんからは家主である母は認知症の為、新規の各種契約事は出来ないので、新規入居者募集は止めて現入居者はそのまま管理して欲しい、という状況です。」という返事が返ってきた。
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このアパートの現状を整理しますと
①建物築年数40年、耐震性能無の1LDK(25㎡)、ガスふろ・水洗、駐車場
②入居者は10世帯中4世帯で近々1世帯退去予定、残入居3世帯(60才以上)
③東京都在住家主(83才)は認知症にて当事者能力なし



「建物、家主、入居者いずれも老朽化、高齢化している」のが現実の姿でした。