孤独死する賃貸住宅の高齢者

高齢者の孤独死は大都市だけの話ではなく、身近な市内の築年数の古いアパートではよくある話です。
このお話を書こうかどうしようかと何日か迷い、作業が中断していましたが何故、賃貸住宅に「居住支援・生活支援」が必要なのかを理解して貰うために書く事と致しました。
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その孤独死した女性は78才でした。死後数日してから同建物内に居住する別の部屋の住人から「その高齢女性の姿を最近見かけないけど…」と電話にて知らせが管理不動産会社にあったとの事でした。部屋の合い鍵をもってゆくと「その女性が部屋の中で倒れていた…」との事でした。
すぐさま、警察に連絡して対処をしたが検視やら遺体の引き取り先への連絡やらで大騒ぎとなったとの事でした。


管理不動産会社によるとその高齢女性は約20年前の58才の時、そのアパートへ入居し家賃も滞納なく20年間支払いがあったとの事でした。
そういう入居者と管理不動産会社の間には家賃の回収と苦情処理以外では20年間も暮らしていながら日常の生活での接点が余り無いのが、実情だとの事です。
まさに、都市生活での無関心を絵に描いたような人間関係です。

管理不動産会社と共に室内での孤独死等が長期に渡り放置されてる管理の在り方を見直して、安心して入居者が暮らせる仕組みが無いかと考え始めました。
まさしく、高齢者の新たなライフスタイルと建物の居住性向上をどうすれば実現できるのか?
「ケアサービスが保証されたライフサポートの実現」を管理不動産会社の業務に取り込む仕組みづくりを作ってゆく必要がある事に気づかされました。

次の稿では入居者の身元引受人から見た「居住支援・生活支援」の必要な賃貸住宅(4)についてふれてみようと思います。